テレビやニュースやyoutuberや本によって、
「発達障害」という言葉が知名度を増す様になり、昨今では「ADHD(注意欠陥・多動性障害)」やASD(自閉スペクトラム症、アスペルガー症候群)という言葉が一般の方にも知られる様になってきました。
また、最近では脱税問題で話題となったチュートリアルの徳井さんがADHDではないか?ということでより一層ADHDを含む発達障害について大きな注目が集まっています。
また、子供の頃は特に生活に支障がなかったものの、大人になり社会に出てから仕事が上手くいかず「自分が発達障害かも」と思う人も増えて来ています。
実際に私は、社会人になってから「自分が発達障害かも…?」と思い、実際に病院に行き受診、発達障害の診断をしてもらいました。
そして実際に精神科や発達障害の専門機関で診断してもらって感じたことをご紹介していきたいと思います。
目次
私と発達障害
本題に入る前に私が自身の発達障害を疑った理由と通院遍歴をご紹介致します。
2017年8月

新卒で配属された部署を離れることになりました。
新しく配属された部署では電話をしながら別の作業をすることを求められたのですが、その仕事を行なっている際に、自分がマルチタスクが極めて苦手だと言うことが分かりました。
同時に、仕事を覚えるのが極めて遅かったり、上手く環境の変化に弱いことを自覚したり、言葉を文字通りにしか受け取れないという性質も自覚しコミュニケーションにも支障がでました。
過去の振り返りも含め本格的に発達障害を疑い始めました。
・マルチタスクが苦手だと気づく。
・仕事に必要なコミュニケーション能力が欠如している。
・環境の変化に弱い
2018年11月

この時、無職だったのですが再就職する前に自分が発達障害かどうか白黒ハッキリつけたいと思い、人生で初めて精神科を受診することを決めました。
その時受けたテストでやや発達障害の傾向がありと診断されました。

佐々木医院より
その時、受けたテストでADHDに70%当てはまっていると判断されましたが、その時は工夫して対策できるだろうという判断のもとお医者さんと相談して投薬治療も通院もしないことに決めました。
2019年2月

IT企業に入社して2ヶ月目のことでした。
そこで感じたことは、圧倒的なコミュニケーション能力の不足でした。
入社して1ヶ月が研修期間でしたが、研修カリキュラムが間に合わず期間を1ヶ月半に変更してもらうという恩情をいただきました。
この研修期間に感じたことは圧倒的なコミュニケーション能力の不足でした。
・声をかけていいタイムングなのか、声をかけてはダメなタイミングなのかが分からない
・質問していい内容なのか、してはいけない内容なのかが分からない
・不明点があっても自分の理解力の無さが原因だと1人悩む
といった感じでコミュニケーション面での生きづらさを感じていました。
そして、その際に二次被害として憂鬱な気分を抱えていたので精神科に行くことにしたのです。
・約束や期日を守れない、間に合わない、時間管理が不得手
・コミュニケーション能力が欠如
2019年3月 ~ 11月

9ヶ月の間、ADHDの治療薬かつ抗うつ作用があるストラテラを服用していました。
個人的な感想ですが、ストラテラを服用した際に頭が冴える感覚はあったのですが、
大幅な改善には至りませんでした。
また、ストラテラの副作用で便が硬くなりそれがストレスになってきたので、
薬に頼るのではなく、生活の中での工夫で自分の中の発達障害と付き合っていくことを決めました。
2019年8月

2019年の6月末で退職したので、ハローワークに行った時の話です。
2018年に失業中だった時に懇意にしてくださった時の相談員の方と話す機会が会ったのですが、退職理由と精神不調の相談をしたところ、
ハローワークで開催している精神保険福祉士の方との面談を行いました。

その時の評価が50点中35点という、健常者の2倍の数値を叩き出したので、やはり傾向は強いのだと感じました。
2019年12月


ブレインクリニック 東京という脳に関する専門機関に掛かりました。


こちらでも傾向はあるがグレーゾーンという結果でした。
・集中しづらい
・仮眠傾向あり
・ワーキングメモリー(作動記憶)が低い
といったことが分かりました。
アスペルガーの疑いもありとのことをを科学的に教えていただけたので、自分の傾向が少しでも知ることができて良かったです。
後から見直せてもうちょっと分かりやすい書類が欲しかったのは内緒
またマシンを使った治療も可能とのことでしたが、保険適用外だったので断念することに。
2020年1月
今まで4つの機関にお世話になってきましたが、全ての診断で兆候はあるが断言は出来ないというグレーゾーンの判定でした。
個人的には自分が「ただの甘えなのか」「ただの馬鹿なのか」 「IQが低いだけなのか」 「発達障害なのか」といった点を白黒はっきりつけたかったので残念ではあります。
私が選んだ選択についてですが、正直なところ投薬治療に対して終わりが見えないですし、私はグレーゾーンの人間だということが分かったので、今後は自分がADHDとASDの発達障害であるという前提の元、工夫しながら生活していこうと思います。
なぜ「自称」発達障害が生まれるのか?
では何故、「自称」発達障害が生まれるのでしょうか?
私は3つのポイントがあげられると思います。
予約が取りずらい
私は1回目に行った精神科および発達障害の専門クリニック(東京ブレインクリニック)では予約を入れてから1ヶ月の待機期間がありました。
といったやり取りを行いました。
現在は5人に1人が一生涯のうちに何らかの精神疾患を発症すると言われており、
現代のメンタルクリニック・心療内科・精神科は常に予約でいっぱいで大抵のところが1〜3ヶ月は予約待ちなのです。
恐ろしいことに平日の昼間行ける場合含めてもでもです。
予約を取れない・予約を取れても数ヶ月後・仕事をしていたら通院することが難しいなど、メンタルクリニック・心療内科・精神科に行くこと自体がハードルがとても高いのが現状です。
行くまでに1ヶ月以上の待機期間があると、
なら診断してもらうのは諦めようかなぁ…となるのは理解ができますし、
社会人にとって2週間に一回通院するのも結構ハードルが高いですし、そもそも仕事の拘束時間的に通院すること自体が困難かもしれません。
そうして通院の困難さからグレーの発達障害が増えていくのだと思いました。
発達障害は目に見えるものでは無い
ADHDをはじめとする発達障害は目に見えるものでは無いので、
専門医でも断定することは難しいと言われています。
また、日々の体調によっても発達障害の症状の程度の具合が異なるとも言われています。
といったやり取りを行いました。
発達障害は目に見えないという性質や私が精神科の先生と行なったやり取りを踏まえると、発達障害の傾向がある人でも「あなたは発達障害です。」と断言されることが難しいのです。
こうして、「自称」発達障害のグレーゾーンの人が増えていくのだと思いました。
私は、他にも自分が双極性障害や精神遅延や統合失調症なども疑いましたが、キリがないので特定や追求するのは諦めて、自分の特性を受け入れることにしました。
まとめ
ここまで「自称」発達障害の人が増える理由をご紹介させていただきました。
発達障害は目に見えるものではないので、周りからの共感は得にくいですし、自身でも制御がしにくいので難しいものです。
また、どうしてもご自身の症状で生活に支障が出て困っているようでしたら、精神障害手帳のの申請をすることも考えてみてください。
また、発達障害の人でも発達障害がでるシーンに遭遇しなければ普通の人となんら代わりはありません。
ご自身の適正にあった生活や選択をすることで少しでも、あなたの生活が楽になることを祈っています。
ではでは